注文住宅で失敗しない秘密を公開中です
注文住宅の見積書で比較したい項目はどれ？
注文住宅というのはなにもないところから新しい家を建てるものですので、見積書には、どんな材料をどれだけ使うのか、その材料費と工賃はどれだけかかるのかという内容がかなり詳しく記されています。
見積書の項目は非常に細かく、数が多いものです。聞いたことがないような専門用語や相場を知らない金額がいっぱいあるために混乱してしまうことがあります。さらに、見積書はそれぞれの会社で同じフォーマットがあるわけではなくバラバラです。
きちんと見積もりをする会社は細かく見積書を作ってくるので、情報量が多く理解できないこともありますし、大手のハウスメーカーは見やすい見積書を作ってきますが、かなり簡略化されているために見積もりの中身がわかりづらいことがあります。
このように注文住宅の見積書を比較するのは簡単ではありません。では、見積書を比較するときに特にどんなポイントに注意したらいいのでしょうか。比較する際に、注目すべき項目はどこでしょうか。
注目すべき見積書の項目
まず、見積書について少し知っておきたい点をあげます。それぞれの会社が見積書を提示してくるときには、図面と材料の種類やグレードが記されている仕様書もついてきます。それで、見積書、図面、仕様書の3つをひとつのセットと考えることができます。
ハウスメーカーや工務店と打ち合わせをし、見積書を何度も見直すと、この三点セットが次々に増えていきます。
古いセットと新しいセットが混ざらないように、毎回の三点セットをきちんとファイルしておくことをおすすめします。
簡単な整理方法なのですが、これは各会社の見積書を比較するのをスムーズにするためにはとても有効な方法です。見積書には簡単に分けると5つの項目があります。家自体の工事について記されている本体工事、そしてそれ以外の付帯工事の項目です。さらに、設計・申請費の項目、諸経費の項目、諸費用の項目があります。
これらのどの項目に注目すべきでしょうか。それは、工事費の総額です。しかし、各ハウスメーカーや工務店は、見積書の提示の時にこの工事費の総額ではなく、坪単価に注目させようとします。この坪単価の安さをアピールして、他社ではなく自分の会社を選んでもらおうとするのです。
しかし、それは業者の仕掛けるトリックです。坪単価は本体工事をもとに計算されます。ですからこの坪単価を安く見せるために、本来は本体工事に含まれるべき様々な作業を付帯工事の項目の方に回すということをする業者が多くいます。
そうしてしまえば、総工事費は変わらないのに坪単価を安く見せることができるのです。それで、見積書を比較するときは、坪単価に惑わされるのではなく、あくまでも工事費の総額に注目しましょう。
その価格は適正価格なのか
見積書を比較するときにただ安いか高いかを評価するのは危険です。各業者の営業マンは契約を取るために見積もりの段階ではいろいろな材料や材質を最低のものにして安くしておきながら、後から良質の材料や材質を提示し、金額をあげようとしてくるからです。
ですから、見積書で比較したいのは、それぞれの項目の価格は適正価格なのかという点です。例えば、内装工事の項目です。内装工事には畳を敷いたり、クロスを張ったり、クッションフロアやコルクタイルを敷いたりと多くの素材や作業が必要になってきます。選ぶ種類やグレードによって価格は大きく違ってきます。
仮に4つの会社に見積書を出してもらったとすると、それぞれの金額が違います。一つの会社が明らかに安い値段を提示しています。どうしたら良いでしょうか。それにすぐに飛びつくのではなく、なぜその安い値段が実現できるのかを尋ねましょう。
もしかしたら、他社よりもかなり安い素材を使おうとしているのかもしれません。もしくは、他社と同じ良質の素材を使っているのですが、取引先から大量に受注しているためにこの価格を実現できているのかもしれません。後者の理由であれば、適正な価格なわけですから、この業者を安心して選べるでしょう。
見積書はどんどん調整できる
見積書というのはあくまでも注文住宅を建設するための一番最初のスタートです。ですから、各業者の担当者から最初の見積書が提示されたらどんどん疑問に思った点や自分の希望を伝えて調整してもらいましょう。自分にあった見積書を担当者と一緒に完成させるのです。
いらない項目を削ったり、収納の見えない部分の材料を安いものへ変更したりするなら予算を押さえることができます。その分、劣化しやすい水回りなどへ予算を回すことができるかもしれませんし、自分が重視する部分、例えば庭やお風呂などのグレードを上げることができるかもしれません。
しかし、この点で注意したいのは、適正な項目を削らないということです。もし予算削減ばかりを重視して、必要な項目の予算を減らしてしまうなら、家の品質がガクッと落ちてしまう可能性があります。結果、数年後、数十年後の修理費が非常に高額になってしまうこともありえます。
それで、まずは自分が少し高いなと感じる項目から相談をするようにしましょう。その項目こそが最初に調整すべき項目です。理想の注文住宅を実現するために、相見積もりを取り、見積書を比較していくのは、誠実で親身になってくれる業者を探すためにも必要な作業です。上記のポイントを踏まえながらそれぞれの見積書を検討してください。
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